母乳育児の止め時って?~断乳・卒乳・さらに自然卒乳~
母乳外来では、赤ちゃんが上手に吸えない・おっぱいの張り・乳首の痛み・母乳不足感・断乳処置などなど、色んなママから相談を受けます。
中でもよく出てくるのが「卒乳について☆」
内容は様々ですが「母乳育児の止め時」について悩むママが多いと感じます。
そもそも「断乳と卒乳」って何が違う?目的は?誰が決める?
それはね。ママと赤ちゃん(子ども)に合った母乳育児の止め時がそれぞれあって,
その選択に不正解はないのです☆
実は正式な言葉の定義は無く、一般的には以下のように捉えられているようです。
①断乳:ママ側が決めた時期に一気に授乳を止めること。
②卒乳:子供(赤ちゃん)側が乳を卒業すること。
ただ、一言で「卒乳」と言っても、ママから赤ちゃんに「この日でおっぱいバイバイね」と説明して赤ちゃんから許可をもらい、赤ちゃんから拒否されずに一気に授乳を止めること(計画卒乳)や復職などで離れているときだけおっぱいを吸わないこと(部分卒乳)もあれば、ママに促されずに赤ちゃん(子ども)自ら乳から離れていくこともあります。
ここでは後者を③自然卒乳として表すことにします。
自然卒乳って?
日々ママと赤ちゃんに関わっていますが、 「小学校上がるまでおっぱい吸っていました」というママには、なかなか出会えません。皆さんの周りにいらっしゃいますか??
それは周りの人からのアドバイスによるものかもしれませんし、中には「遅くてもおっぱいは離乳食が完了する時には卒業しなくちゃ」という日本の風潮もあるかもしれません。
調べてみると、様々な機関で授乳に関しての見解を出していました。
このように、自然卒乳とは“子どもが自然に飲まなくなるまで、ママは細く長く母乳育児を続けていく事”と言えますね。
☆100%ではありませんが、母子共にこのような利点も望めます☆
赤ちゃんにとって
①口腔発達に良い
②病気にかかりにくい
③安心感を与える
④病気のときの良い栄養源
ママにとって
①避妊効果
③ホルモンによるリラックス効果
④母子のスキンシップの時間
⑤簡単に子どもに安心感を与えられる
⑥骨粗しょう症になりにくい
よく、長期授乳を実践するとなると“じゃあ次の子は作れない?”って考える方もいらっしゃると思いますが、妊娠は可能です。
上記に「避妊効果」と書きましたが、授乳頻度が少なければ妊娠できるホルモンバランスに戻ります。
また、医学的には妊娠中の授乳は胎児の発育不全や流・早産には関係が無いことが分かっています。(過去に流・早産の既往があったり、授乳による子宮収縮が頻繁であるなどの症状がある時はかかりつけ医にご相談下さい)
レッツ!!きょうだい同時期授乳(タンデム・ナーシング)
兄弟姉妹がママのおっぱいを分け合って同時期に母乳を飲むことをいいます。同時に2人飲ませれば、授乳時間が短縮します。
1人ずつ授乳すると時間は2人分かかりますが、ひとりひとりゆっくり相手をしてあげられます。
この場合、待っている子がほかの事に興味を移しておっぱいを忘れてしまっても、約束した授乳は声を掛けてあげてくださいね。(その後どうしたいかは、その子にお・ま・か・せ)
そしてなんと(・▼・)!!自然卒乳を実践しているママがいました!!
そうは言っても、ピンとこないですよね?
“皆さんにどのようにお伝えしようかな?”って考えているときに、Twitterでタンデム授乳しながら自然卒乳を実践しているママと出会いました。
当ブログへの掲載に許可を頂いたので、ぜひ読んでみて下さい。
今まで授乳休んだのって片手で数えるくらい・・っていうか多分一日か二日しかないんだけど、今年でそんな生活が十年になる。長男の時は断乳しようか迷うこともあったけど、もはやそんな悩みとも無縁だな。
— ショコラ (@sandykeih) 2018年1月17日
自然卒乳を無理なく続ける秘訣
ショコラさんも書いていましたが、2歳以上の子に授乳をしていると、まわりの目が気になったりありがた迷惑なことを言われることもあるかもしれません。
母乳育児はママも赤ちゃんもラクで楽しくないと!!
もし自然卒乳やきょうだい同時期授乳に興味がありましたら、下記のサイトを見てみてくださいね。
よく受ける質問を「母乳Q&A」として作りました。
よかったら覗いてみてくださいね。