お産のサポートだけじゃない!!助産師のお仕事~思春期講座~
2017年8月22日に病院探検がありました。(当院では子育て支援の一環として、毎年夏休みに病院探検を行なっています。)
今年はその中で、小学4~6年生を対象に
「思春期ってなぁに?~自分たちの心と体を知ろう!~」
というテーマで、助産師が思春期講座を行いました。
実際に使用したパワーポイントを載せながら、内容を紹介します。
目標1.赤ちゃん誕生について知ろう
赤ちゃんはどうやってお母さんのお腹に来るのか、どこから産まれてくるのかをクイズ形式で小学生に答えてもらった後、卵子と精子が出会うまでの物語とお腹の赤ちゃんが生まれて来るまでの成長を話しました。
実際に生後2か月の赤ちゃんとママに来てもらってお話をしてもらったり、少し抱っこさせてもらったり...
赤ちゃんと会った参加者からは、「軽い!小さくて可愛い❤」「赤ちゃんを産むのは大変なことなんだと分かった」などの感想が。
目標2、心と体の成長について知ろう
体は勝手に大きくなるけれど、「外での運動・1日3回バランスの良い食事・早寝早起き」をすることで更に健康に成長できることを伝えました。
夏休みということも合って、中には0時に寝て9時に起きるという子も。
昼食でおにぎりと具だくさんすいとんを食べながら、栄養や1日3回のバランスよい食事について一緒に復習しました。
心は体と違い勝手には成長しないこと、様々な悩みに直面したときに「考えること」「行動すること」「頑張ること」などの解決する努力を重ねることで、心は大人になっていくことを伝えました。
目標3、心と体の守り方を知ろう
船橋市では2017年4月~8月中旬までに24件の小中学生への不審者情報が挙がっていることを、みなさんはどう受け止めますか?多い?少ない?
内訳は女子が大半ですが、男子の被害報告も相当数あります。
✿体を守るために・・・
「水着で隠れているところをプライベートゾーンって言うけど『触られたら嫌だ』と思うところは守ること」、「不審者に遭った時の対処法」を伝えました。
✿心を守るために・・・
「小学4年生~中学3年生までの6年間で『仲間はずれ・無視・悪口をした・された経験回数』が1回以上ある子は、どちらも9割以上」という統計結果があります。いじめた自覚はなくても相手は傷ついているかもしれないこと、誰でも加害者にも被害者にもなりうることを伝えました。
また、心が成長していくと〝好きのかたち“も〝価値観”も多様化していくこと、周りに否定されても自分の気持ちを大切にしてほしいこと、自分の心を大切にすることだけではなく、相手の心も大切にしてほしいと伝えました。
気になる小学生の感想は・・・
「思春期という言葉は知っていたけれど具体的な意味は分からなかったので、すごく面白かった」「大人になると、体だけじゃなく心も成長することが分かった」などなど、嬉しい反応がたくさんありました。
高校生ボランティアの感想
病院探検には4人の高校生ボランティアが参加してくれましたが、たまたま皆〝助産師志望“!!
彼女たちの感想は・・・
「今の私たちに必要なことが分かった」「赤ちゃんの心音が聴けて良かった。あんなに早いと思わなかった」「子どもたちに教える活動の場に参加して、助産師の更なる一面を見ることが出来た」と思春期としてだけではなく、将来を見据えた反応もありました。
スタッフの感想
今回、私たちとしては初の試みだった上にデリケートな内容だったため、スタッフ一丸となって作り上げました。
反応が楽しみ半分不安半分でドキドキでしたが、「やっぱりニーズはあるんだな」と実感できました。
また機会があれば、色々な内容の思春期講座を開きたいと考えています。
ご意見等ある方は、こちらへ
toiawase@futawa-hp.jp
思春期講座内での参考・引用元は下記
- 犯罪予防と健康づくり(岩室伸也20170728)パワーポイント
- 浅井春夫 他:あっ!そうなんだ!性と生―幼児・小学生そしておとなへ、エイデル研究所、2014年